20枚の図で分かるアデニル酸シクラーゼ系のシグナル伝達

シグナル伝達

基礎医学を学んでいるなかで、

 

  • Gタンパク共役型受容体のイメージが湧かない
  • セカンドメッセンジャーのcAMPができるまでの流れが分からない
  • アデニル酸シクラーゼが何をしているのか分からない

 

と感じる人は多いと思います。

 

そこでこの記事は、Gタンパク共役型受容体にシグナル分子が結合してからcAMPが生成し、最終的にタンパク質がリン酸化されるまでの流れを追っていきます。

 

※本記事ではGsタンパクに限定して記述しています。Giについては一部のみ、 Gq, Gtに関しては全く触れません。

 

以下本題

 

(1)

細胞膜と受容体があります。

 

 

(2)

受容体にはα,β,γサブユニットを持つGタンパク質が結合しています(今回はGsタンパクです)。

αサブユニットにはGDPが結合しています。

 

 

(3)

不活性のアデニル酸シクラーゼがあります。

 

 

(4)

細胞外からホルモン・神経伝達物質などのリガンドがやってきます。

 

 

(5)

リガンドが受容体に結合します。

 

 

(6)

受容体が変形し、αサブユニットがGDPを放出します。

 

 

(7)

αサブユニットにGTPが結合します。

 

 

(8)

αサブユニット+GTPはβ,γサブユニットから解離し、アデニル酸シクラーゼを活性化します。

Giタンパクの場合、逆にアデニル酸シクラーゼの活性化が抑制されます。

 

 

(9)

ATPがやってきます。

 

 

(10)

cAMPができました。

cAMPはセカンドメッセンジャーと呼ばれます。

 

 

(11)

受容体からリガンドが外れると、αサブユニットの持つGTPアーゼ活性によりGTPが加水分解されてGDPになります。

そしてもとの位置に戻っていきます。

ちなみにコレラ菌の毒素はαサブユニットのGTPアーゼ活性を阻害します。

 

 

(12)

出来上がったcAMPがあります。

 

 

(13)

cAMPはcAMPホスホジエステラーゼという酵素によって迅速に加水分解され、5′-AMPとなります。

 

 

(14)

ちなみにカフェインなどメチルキサンチン誘導体はホスホジエステラーゼを阻害し、cAMPの濃度を上げます。

 

 

(15)

cAMP依存性プロテインキナーゼがあります(例えばプロテインキナーゼAなど)。

cAMP依存性プロテインキナーゼは、調節サブユニットと触媒サブユニットを持ちます。

 

 

(16)

cAMPが調節サブユニットに結合します。

 

 

(17)

触媒サブユニットが遊離します。

リン酸化したいタンパク質(基質タンパク質)があります。

 

 

(18)

基質タンパク質に触媒サブユニットとATPがやってきます。

 

 

(19)

触媒サブユニットの作用により、ATPはADPとなり、基質タンパク質はリン酸化されます。

リン酸化されたタンパク質は細胞内効果を発揮します。

 

 

(20)

リン酸化されたタンパク質はプロテインホスファターゼによって加水分解され、もとに戻ります。

 

以上。

 

ちなみにどの受容体がGsタンパク共役型か、というのは暗記するしか無いでしょう。

 

  • Gs→β1,β2、H2、D1
  • Gi→α2,M2,D2、GABAb
  • Gq→α1,M1、M3、H1

 

間違いなどあればTwitterにご連絡ください。

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